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釣り糸の被害者(オオセグロカモメ)

2008年3月4日

2月中旬に、衰弱したオオセグロカモメが保護され、動物園に運ばれてきました。一見何の異常も見られず、ただ痩せこけて弱っているという状態です。ところがよく見ると、口から釣り糸らしいものが見えます。どうやらこれが絡まり餌がとれなくなって衰弱したようです。

カモメの仲間は海岸生活していることが多いため、釣り糸の被害を受けることが多いのです。針を飲み込んでいるかもしれないので、早速レントゲンを撮ってみました。すると口に一個、足に一個の釣り針が確認できました。幸い飲み込んではいないようです。でも針は口と足にしっかり刺さって食い込んでいたため、麻酔をかけて除去することにしました。麻酔がかかった状態でじっくり見てみると、針が深く食い込み糸が絡まっているため、嘴はほとんど開かない状態でした。これでは餌がとれないはずです。治療後、疫病神を取り除かれたオオセグロカモメは、すぐにアジを10匹たいらげました。この個体は栄養をつけ、元気が回復したところで、2月28日に野生に戻ることができました。

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保護されたときのオオセグロカモメ

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レントゲン写真1
釣り針が脚の近くにからまっています お腹の中になくて、一安心

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レントゲン写真2
くちばしの中に針が見えます

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麻酔をかけます

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除去した釣り針と糸

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すっかり元気になりました

このオオセグロカモメは幸運なケースで、保護されずにそのまま餓死したり、足に絡まることで足がちぎれたり、保護されても衰弱が激しく助からないケースもあります。釣り糸や釣り針を、その場に捨てずに持って帰ることで、これらの被害はなくしていくことができます。マナーを守るか守らないか、人間のとる行動いかんによって、その場所に住む動物たちには命に関わってしまうことなのです。  

(財)横浜市緑の協会 動物園部
〒220-0032 横浜市西区老松町63−10 TEL 045-231-1696